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2020.06.28

続・根管治療

先日根管治療に関するブログを書いてもらったところ、それを見て多くの方に来院していただきました!

得てしてそういった方の治療は難しいのですが、無事に治癒していっているため、いくつかご紹介させていただきます。

(根の治療を専門でされている病院は、自由診療で10万円前後かかりますが、当院の根の治療は全て保険内診療で行っております)

 

1症例目の方は、以前当院に通院していたご家族からのご紹介で来られた、千葉県から引っ越して来られた方です。

関東のほうでいくつか病院を変え、何度も根の治療を行ったが治らない、ずっと腫れていて膿が出ているとのことでした。

引越しのため治療途中のまま来られましたが、最初はこういった状態でした。

一番右側の歯が治療中の歯ですが、歯の周りが全体的に黒くなっており、かなり状態が悪いことが伺えます。

まずは通常通り治療を開始したのですが、この方はとにかく唾液量が多いかたでした!!唾液が多いというのはお口の自浄作用の観点からみるととてもいいことではあるのですが、根っこの治療となると話が変わってきます。

根管治療は、歯の根の中を殺菌して菌のいない状態にすることを主な目的とする治療なのですが、よくCMなどでも紹介されているように、

「唾液1mlの中には約1億個の細菌」が存在します!!

つまり、その唾液が少しでも治療中の根の中に入ると、せっかく綺麗にした根の中がまた汚れてしまい、いつまでたっても治りません。

(ピカピカに磨いた床に、泥水をかけているようなものです)

おそらくこの患者さんの根っこの治療がこれまでうまくいってなかったのは、このことにも原因があった可能性があります。

そこでこういった患者さんには、ラバーダムというシートを歯の周りに被せて、唾液が入らないようにして治療を行います。

口は開けっ放しになるのですが、器具を咬んでもらうためそこまできつくはないそうです。
(※ただし、歯茎の近くに器具をかけるため痛みがでることがあり、麻酔が必要になります。)

そのため当院では必要な患者さんにのみこういったシートを被せた治療を行っています。

シートを被せて治療したところ、当然ですが唾液が全く入らなかったため、他院で10回以上治療しても治らなかった歯が、3回の処置で痛みも腫れもなく終了しました!

 

長くなるため2症例目以降の詳細は割愛しますが、

赤丸の部分にお薬が入っていないため感染を起こしていた根の治療をやりかえて

根の先までお薬をつめて治癒しています。

 

3症例目の方も、複数の病院で何度も根の治療をしたが治らないということでしたが、当院で治療を行い、見逃されていた神経の管をお掃除し、根の先までお薬を詰めたことで

2本とも症状が改善致しました! また、同じく見逃されていた神経の管を見つけてお薬を詰めなおしたり、

同じく根の治療が不十分な歯の治療をやりかえて改善しています!

当院は根の治療は専門ではありませんが、専門の病院と近いレベルでの治療を行っています。

根の治療に何回もかかっている、治療したのにまた腫れたという方は一度ご相談ください!

2020.05.05

根管治療の講演

みなさまゴールデンウィークはどのようにお過ごしでしょうか?

今年は外出ができないため、いろいろな方法でおウチ時間を過ごされていることと思います。

私も家で映画を見たり本を読んだりして過ごしていますが、在宅ワークの一つとして今日はブログを書かせていただきます。

 

もうだいぶ時間が経ってしまったのですが、当院の高橋淳一先生が以前講演をされた時のお話を書きたいと思います。

高橋淳一先生は九州大学出身で、歯周病専門医の資格をお持ちです。

私の歯科衛生士歴は約15年になりますが、今まで勤めていた歯科医院では、歯周病治療はあまり積極的に行っていませんでした。

歯周病治療の基本は歯石取りなので、衛生士が行うことが多いのですが、今までは重度の歯周病の方に対してはどこまですればいいのか、また本当に全部取れているのかもわからず行っていたのが正直なところです。

しかし、この病院に勤務するようになってからは、毎回歯石取り後にチェックしてもらえるので私も患者さんも安心ですし、また歯石取りだけで治らない患者さんには外科処置でしっかり歯周病を治してくれるとてもいい病院だと感じています。

 

そんな歯周病治療のエキスパートである淳一先生ですが、先日(もうだいぶ前ですが・・・)根管治療という歯の神経の治療に関する講演をされたのでそのことに関する記事を書きたいと思います。

九州大学同窓会で、九州大学出身の先生方約150人に対して行われた講演です!

(真ん中の金色のネクタイをしているのが、淳一先生で、その隣が九州大学の教授の先生でした!)

根管治療というのは、虫歯が大きくて歯の神経を除去した時に行う歯の根っこの治療です。

治療自体はよくある治療ですので、経験されたことのある方も多いと思いますが、実は歯医者さんによってかなり今後の結果が変わる重要な治療です!

しかし、神経を取ると痛みはないため、患者さんにはいい治療・よくない治療の区別はつかないと思います。

詳しい手技に関しては割愛しますが、いい治療・よくない治療を見分けるポイントは、レントゲンでしっかり説明してくれるかどうかだと思います!

私が以前勤めていた病院では、モニターが1台しかないという事情もありましたが、治療前後にレントゲンを撮っても患者さんに見せて説明しないことがほとんどでした。

 

当院の先生方は、皆さんレントゲン撮影後はそれを見ながら説明してくれるので、患者さんも安心だと思います!

その中でも淳一先生は、よく治療前後のレントゲンを見比べながら説明されていますが、治療前と結果が全く違うのでいつも驚いています😆

これが治療前のレントゲンです。

右と左に根っこがありますが、右の根っこに白いお薬が全く入っていないため、根の先の骨が溶けて感染を起こしています。

この歯を淳一先生が再治療してお薬を詰めた後のレントゲンです。

なんと根っこが4本ありました。しかも必要以上に根っこを削ることなく、根の先まで緊密にお薬が詰まっています。

これもかなり技術が必要だと思いますが、さらに淳一先生はこういう難しい治療も2〜3回で終わらせてしまいます☺

いつも根管治療の時は補助をつけずに一人で治療されているので、普段どのようなことを考えながら治療しているのか分かりませんでしたが、今回の講演で私たちにもわかるように治療の流れを教えていただけました!

このようにレントゲンで見比べると患者さんにも一目瞭然なので、安心して治療を受けてもらえると思います。

今はコロナで大変な時期ですが、私たちもできるだけの感染予防策を講じて診療を行っています。

皆さんもお体に気をつけてお過ごし下さい。

2019.12.16

効率的で効果の高い根管治療

今回は根管治療のお話です。

根管治療とは、虫歯が大きくて歯の神経まで到達してしまった場合に行う、歯の神経の治療です。

日常的に行われている治療なので、経験がある方も多いと思います。

しかし、保険点数が低く設定されていることや、神経を取れば痛みがなくなり患者さんには分からないため、あまりしっかり治療されることが少ないのが残念ながら今の日本の歯科医療の現状です。

ただし、この治療をしっかり行っていないと、数年後腫れてきたりして再治療が必要になってしまいます。

そのため、当院ではこの根管治療も手を抜かずしっかりと行っています。

根管治療を成功させるポイントは、①機械的拡大②根管洗浄③根管貼薬④根管充填の4ステップです。

 

①機能的拡大

歯の中は目で直接見ることはできないため、このような機械を使い、今どこまで器具が到達しているかを確認しながら治療を進めます。

また、今まで使用していた神経を取る通常のステンレスファイルに加えて、最新のニッケルチタンファイルを使用しています。 ニッケルチタンファイルは超弾性を有するため、根管形態を維持した理想的な根管拡大形成を可能とします。

これは治療前のレントゲンですが、根の途中までしか白いお薬が入っていないため、根の先に感染を起こしています。 このような場合でも、上記の器具を使って治療を行うことで、根の先まで正確に治療を行うことが可能になります。

 

②根管洗浄③根管貼薬

根管治療は、根の中の細菌数を減らすことが目的なのですが、先ほどの機械的拡大だけだと、半分程度しか減らすことはできません。そこで、治療時に行うのが根管洗浄と根管貼薬です。

歯の根の中は複雑な形態をしているため、最新のニッケルチタンファイルを用いても全ての汚れを除去することはできません。そのため次亜塩素酸ナトリウムを用いて隅々まで洗浄を行い、100%の水酸化カルシウムを純水で溶かして使用することで発生するOH-イオンの高pHによる殺菌力を用いて徹底的に根管内の除菌を行います。

そうすることによって、広範囲に感染を起こした歯でも治癒させることができます。

 

④根管充填

また、いくら根の中を綺麗にしても、最終的なお薬が根の先まで入っていないと、悪化する可能性があります。

そのため、特殊な機材を用いてこのように根の先まで緊密にお薬を詰めていきます。

以上のようなことを考えながら治療を行うことで良好な結果を得られます。最後に他院で神経の処置を行い、数年は症状がなかったのですが、最近何もしなくても痛くなってきた患者さんのレントゲン写真です。

1本の歯に右と左2本の根っこがありますが、右の根っこが治療されていなかったため、感染が起きています。

被せ物を外し、神経の穴を探ったところ、右に2本左に2本の計4本ありましたので、それを綺麗に清掃し、最終的なお薬を詰めました。

根管治療は毎日何度も行う基本的な治療ですが、手を抜こうと思えばいくらでも手が抜けてしまう治療です。

しかし、こういった目立たない基本的な治療を手を抜かずにしっかりと行うことが重要だと考えています。

これからも一人一人、一本の歯を丁寧に治療していくことを心がけて診療を行いたいと思います。

2019.06.23

歯の神経を保存する治療

こんにちは。今日2019年6月23日は福岡ソフトバンクホークスが2年振り8度目の交流戦優勝を果たしました!

怪我人続出の中、やはり交流戦では毎年無類の強さを発揮するホークス!

また、和田投手も復活の白星を挙げるなど、今日は嬉しい1日となりました😆

交流戦優勝の記事を書きたかったのですが、別に観戦に行ったわけでもないため、診療に関するお話も少し。

みなさん虫歯の治療は経験があると思いますが、歯の神経を取った経験はありますか?

歯には1本1本神経があるのですが、虫歯が神経まで到達してしまうと神経を取らざるを得ないことがあります。

痛みを除去するためや、今後痛みが出ないようにするためにやむを得ず神経を取るのですが、もちろん神経を取らないに越したことはありません!

僕たちも虫歯の治療をしている時、神経を取るべきか残すべきか迷うことが時々あります。

そういった際どい症例やどうしても神経を取りたくない方に使用することがある治療をご紹介します。

このようにかなり虫歯が大きな歯を治療することになりました。

被せ物を除去してみると中は虫歯で真っ黒でした。

虫歯に感染している部分は全て除去する必要があるため除去すると

歯の神経が少し出てくる「露髄」という状態になりました。

通常虫歯を除去して神経が出てきた場合は、神経を取ることになるのですが、神経が出てきた幅が狭く、出血もなかったため患者さんに説明し、神経を保護するお薬を使用しました。

その後、症状も出なかったため被せ物を作製し、無事神経を取らずに治療終了となりました。

 

当院では「なるべく健全な歯を削らず、歯の神経を残し、歯を抜かずに残す」ことを常に考えて治療を行なっています。

そのため、適応症であればこのように神経を保存する治療を行いますが、保険が効かないこと・成功率は決して高くはないことから、患者さんによく説明し、納得していただいた場合のみ行なっております。

虫歯があるが歯の神経は取りたくない方は、是非一度当院にご相談ください!

 

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